くわみず病院では、新館2階にゆったりと落ち着ける女性医療センターを設けました。
女性スタッフを中心に、女性の悩みにこたえる医療を提供します。
女性医療センターよりお知らせ
女性外来では、外来担当の医師が4名となり、より受診しやすくなりました。更年期障害やその他、女性特有の症状でお悩みの方の受診をお待ちしております。
乳がん検診も検診日が増えました。また、毎週火曜日午後は、女性医師が担当しており好評です。その他検診日は、外来体制表もしくは外来スタッフへお尋ねください。
当センター(女性外来・婦人科・乳がん検診・子宮がん検診)はすべて完全予約制です。
事前の予約をお願いします。(電話予約可)
尚、熊本市から配布された無料クーポンご利用の方は1月・2月は大変予約が込合いますので、お断りすることがございます。お早めに検診を受けられることをお勧めします。
内 容
- 1 更年期障害など女性特有の症状を解決し、より健康に過ごしていただけるようにHRT
(ホルモン補充療法)や漢方治療を行います。 - 2 甲状腺疾患をはじめとした内分泌疾患や、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害、高血圧症・
糖尿病・高脂血症・骨粗しょう症などの治療も行います。 - 3 乳腺や婦人科疾患の治療を受けやすい環境に配慮します。
- 4 更年期特有の精神症状の軽減のため、カウンセリングや専門的な治療を行います。
エストロゲン欠乏によるさまざまな症状
- ・ 顔のほてり、汗をかきやすい、手足の冷え
- ・ 骨量が減少する
- ・ 手足のしびれ、感覚がにぶる、尿失禁・頻尿
- ・ 頭痛、イライラ、不安、不眠、憂うつ
- ・ 肩こり、腰痛、関節痛
- ・ 動脈硬化を来たしやすくなる
- ・ 皮膚のしわ、たるみ、シミが増える、性交痛
乳がん検診をうけることで乳がん死亡を妨げます
・40~50歳代の乳がんが激増しています
乳がんは、胃がん・大腸がんと並んで女性に多く、日本でも増加の一途をたどっているがんの1つです。乳がんの特徴は、40~50歳代の女性に多く見られ、乳がん発生率は、この20年間で約2倍に増加しています。乳がんで亡くなる女性は年間約10000人、そのうち40~50歳代の女性におけるがんの死亡率の23%といわれています。この年代の女性にとって最も多いがん死亡原因となっています。
・乳がん検診にはマンモグラフィを用いるのが国際標準です
多くの先進諸国では、マンモグラフィによる乳がん検診が推奨されており、その結果、アメリカやイギリスでは、乳がんによる死亡率が減少し始めています。日本では2000年からマンモグラフィと視触診併用の検査が有効とされていますが、受診率は20%未満にすぎません。
そのため、わが国では乳がん発生率が増加し、それに比例する形で乳がん死亡率も増加し続けています。
くわみず病院では2004年5月よりマンモグラフィを導入し、約4500名以上の方が検診を受けられています。早期発見・早期治療の重要性が再認識されています。
・マンモグラフィとは
乳房専用のX線撮影のことです。
マンモグラフィは、他のX線検査と同じで乳房にX線をあて、そのX線の吸収の差をフィルムで写し出すものです。乳房は全体がやわらかい組織で吸収差が少なく、よい写真を撮るために専用の装置やフィルムを使用します。
マンモグラフィにより、視触診ではわからない早期がんの発見が可能になります。マンモグラフィで発見される乳がんの70%以上は早期がんで、乳房温存手術を受けることができます。
※熊本市の乳がん検診が視触診とマンモグラフィの併用(40歳以上の女性)に変更になりました。(2005年度より)
検査当日
製汗剤の中には、写真に写る可能性のある成分が含まれている場合があります。当日は、使用されないか、撮影前に拭き取っていただくようお願いします。
検査を受けられない方
- ・妊娠中や、その可能性のある方
- ・豊胸手術等で、シリコンや生理食塩水などが胸に入っている方。(乳房を圧迫しますので、破損する可能性があります)
- ・ペースメーカーを装備している方
次に該当する方は撮影可能ですが、できればその期間を避けて検査することをすすめします。
・授乳中・生理前(痛みを強く感じやすいので、月経開始後1週間くらいまでの期間がよいといわれています。)
※マンモグラフィの撮影は女性技師が行います。
子宮がん検診を受けることで早期発見が可能で進行がんを防ぐことができます。
子宮がんには、頚がんと体がんの2種類があります
・子宮頚がん
子宮の入口である頚部の上皮(表面の細胞)から発生します。
・頚がんは検診により進行がんを防ぐことができます
頚がんには検診が非常に有効で、進行がんを防ぎ死亡を減らす効果が証明されています。アメリカでは、18歳以上の女性の86%が過去3年以内に1回以上検診を受けています。一方、日本では過去1年以内に受けた女性は5%足らずにとどまっています。
・頚がんは20歳代の若年層では急激に増えています
頚がんはの発生率は30歳代から40歳代で多く診断されています。50歳代以上の中高年層ではこの20年間に順調に減ってきていますが、逆に20~24歳では約2倍に、25~29歳では3~4倍に増加しています。※熊本市の子宮がん検診の対象が20歳以上に変更になりました。(2005年度より)
・子宮体がん
子宮の奥にあたる体部のうちの内膜から発生します。内膜は生理のときにはがれてしまうので、閉経前の女性には体がんの発生は多くありません。
・体がんは症状があったら病院を受診することが重要です
体がんは、病状が進行していない早期の段階で出血をきたすことが多く、不正性器出血での発見が90%といわれています。少量でも出血があれば、すぐに医療機関を受診していただければ早期発見が可能です。