院長あいさつ
当院は1981年10月、旧熊本保養院跡地に内科・外科・産婦人科・精神科の一般病院として開院いたしました。私どもの病院は、無差別・平等の医療を病院理念の一番に掲げてこれまで診療を続けてまいりました。お金がなくて病院にかかれない患者さん、当時は偏見も強かった精神科の患者さん、水俣病や二硫化炭素中毒などの公害病、塵肺・振動病などの労災職業病は私どもにとっては開院以来の歴史があります。
そして40年が経過して、医療・介護をとりまく状況は大きく変わりました。しかしながら、地域の皆さまが、すぐにかかれる病院であることは、まったく変わっておりません。内科外来は、かかりつけ医としての機能を重視し、多職種との連携での全身管理を行います。各種専門外来の中には、熊本県で唯一の日本睡眠学会認定施設として、睡眠障害全般の専門外来があります。総合診療としての予約外外来では、予約なしで受診できます。通院が困難な患者さんへの訪問診療や訪問リハビリをおこなっております。
入院は、地域密着型多機能病院として、当院での様々な急性期治療あるいは専門病院での治療後に家や施設に戻るための各種リハビリや栄養状態の改善などを多職種連携でおこなっております。医療と介護の連携こそが、患者さんに元居たところに帰っていただく最も重要な取り組みでございます。この40年で入院患者さんもずいぶん高齢化しました。院長回診のたびに、多くの患者さんが「家に帰りたい、元居た施設に戻りたい」と言われます。「大丈夫ですよ、頑張って帰りましょうね。」と励ますことがわたくしの日課でございます。
私どもは、地域に根ざした病院として、誠心誠意医療と介護の質の向上に努める所存でございます。どうぞくわみず病院をよろしくお願いいたします。
院長池上 あずさ